はじめに
人間と自然は運命共同体。自然が滅びれば人間を含むすべての生物が滅亡します。空気をきれいにするためにはどうすればいいのか。木を守るためにできることはないのか。身近な自然のありがたさと大切にする気持ちを育む「環境教育」が小学校から必要ではないかと思う。
地球温暖化のポイント
- 地球の平均気温は、132年間(1880年~2012年)で0.85℃上昇。
- 温暖化の原因は私たちが活動することによって生じる二酸化炭素。
- 世界は、平均気温の上昇を産業革命以前と比べて2℃以内に抑えることを目標としているが、現状での目標達成は難しく、さらなる二酸化炭素排出削減の努力が必要。
- 地球温暖化対策には、緩和策(二酸化炭素を減らす)と適応策(温暖化に備える)がある。
- 「食」分野においても様々な工夫で、二酸化炭素を減らし、温暖化に適応することができる。
食の分野に現われる温暖化の影響
近年、農業生産の現場からは、夏場の高温のせいでお米の品質が低下したり、リンゴの色づきやミカンの保存性が悪くなったりといった問題が報告されている。
さらに、猛暑で乳製品の生産量が落ちた、葉もの野菜の収穫量が減って店頭に並ばない、旬がわかりにくくなったなど、身近な食の分野でも、地球温暖化の影響が現れ始めている。
緩和でできる温暖化対策
食に関係する緩和策には、今日からできることがたくさんある。
買い物では、旬の食材や近くでとれた食材を選ぶようにしよう。
旬の食材はハウス栽培などに比べ、栽培時のエネルギーが少なくて済むし、地元でとれた食材は輸送にかかるエネルギーが少なくて済みます。
調理や後片付けのときに水の使用量を減らすと、水をキレイにするのに使われるエネルギーを節約できます。
食べられるのは捨てられている食品(食品ロス)は年間500~800万トン。
その約40%は家庭から出ており、ゴミとして燃やすと二酸化炭素が発生します。
まだ食べられる物をゴミ箱ではなく胃袋に入れることは、二酸化炭素削減にもつながるのです。
適応でできる温暖化対策
温暖化への適応策としては、高温でも農作物の品質が低下しないよう、品種改良や新しい栽培方法を取り入れるなどの対策が進められています。
また密閉技術の向上で賞味期限を延ばすことができれば食品ロスが減るので、これも適応策のひとつとして期待できる。
まとめ
食は生まれてから死ぬまで一生続くテーマで、地球温暖化もこれから先、ずっと続いていく問題だ。
対策をしないと、世界の平均気温2℃上昇に相当する二酸化炭素の排出量に達するまであと30年とも言われ、あまり時間がない。
ひとりひとりが危機感を持ち、次の世代に引き継いでいく必要がある。
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