はじめに
急に一大ブームを巻き起こし、あっという間にいつもの日常に戻った。その大ヒットは様々な数字が示している。
2016年7月7日終値で1万5000円に満たなかった任天堂株は8月9日終値で2万2850円まで上昇し、取引停止のストップ高となった。
およそ9300億円もの株式時価総額が増えた計算になる。
|
ポケモンの復活
20年ほど前に携帯ゲーム機で販売され世界中のゲームユーザーを魅了したポケモン世代の心が再び踊り始めた。
近年では、ポケモンより妖怪ウォッチが子供たちに人気であったが、手軽で遊べる「ポケモンGO」の出現により、ポケモンは世代を超えて普及していった。
「ポケモンGO」は基本的には無料で提供され、その後一部課金システムへと変わっていった。売り上げは1か月で約2億ドルまでに達したといわれる。
このうち、約3割がスマートフォンの基本ソフトを持つ会社へのロイヤリティだ。AndroidとiPhoneは、それぞれ約半分ずつの売り上げと見られており、アップルの株価にまで影響を及ぼした。
社会現象を生み出した要因
- 通信機能、カメラ、GPS,高精細ディスプレイ、タッチパネルの簡便な操作性などが揃ったスマートフォンが、老若男女を問わず普及して普遍的存在になったこと。
- ポケモンが40歳前後から子供まで幅広いファンを持つ「クラシック」ともいえる定番コンテンツであること。
- 現在の地形、ランドマークと連動させたゲームIngressでの豊富な経験が開発元にあったこと。
これらの条件が揃った上で誰もが簡単に参加・交流できる、ハードルが低いシステムを作れたことが背景にある。
ポケモンのビジネス波及効果
「エンターテインメント」の本質は何かを考えると、それは他の誰かとの交流にある。大人も子供も、ポケストップというランドマークに集まり、それぞれが思い思いにポケモンを集める。
そして、誰かがアイテムを使ってポケモンを引き寄せ始めると、「僕も私も」とそこに子供たちが集まってくる。
そんな「場を生み出す」設計が、ポケモンの本質である。
マムドナルドやスタバの参入
すでに日本マクドナルドでは全国3000店舗にポケモンプレーヤーを集める仕掛けを実施している。そして、今月に入り、スターバックスが任天堂とパートナーシップの協定を締結。
スターバックスがポケストップとなり、コラボ商品も発売された。
だが、このスターバックスとの提携はアメリカのみとのこと。
まとめ
ぼくのように田舎の地域に住む人々には、まったくポケモンが生息していない過疎地のような状態でした。
それなので、周りでポケモンをコレクトしている人間も見かけませんでしたし、おかげでポケモンGOを使用して運転中事故に遭遇するという人もいませんでした。
同じ日本なのにここまで違うのかと、改めて情報化社会の深味に気付かされました。
|