
「えっ、それ普通じゃないの?」
海外旅行に行ったとき、こんな言葉を心の中でつぶやいたことはありませんか?
日本では電車を待つとき、きれいに一列に並びます。
でも国によっては、「列って何?」と言わんばかりに、みんな自由に前へ進んでいきます。
「ちょっと!順番は!」
……と最初は思います。
でも、相手からすると、
「早く乗れる人が乗ればいいじゃない?」
くらいの感覚なのかもしれません。
さて、どちらが正しいのでしょう?
実は、この問いに「正解はありません」と答えるのが文化人類学という学問です。
文化人類学って何を勉強するの?
名前だけ聞くと、なんだか大学の難しい講義みたいですよね。
私も最初は、
「文化……人類……学? えっと、マンモスでも研究するの?」
くらいの知識しかありませんでした。
でも実際は、とても身近な学問です。
文化人類学をひと言でいうなら、
「人はなぜ、その生き方を当たり前だと思うようになったのか」を考える学問。
これだけです。
難しい数式もありません。
テストもありません。
ひたすら、
「なんでだろう?」
を楽しむ学問なんです。
「当たり前」は世界共通じゃない
日本では、家に入る前に靴を脱ぎます。
でも海外では、そのままリビングまで歩いていく国もたくさんあります。
最初はびっくりしますよね。
私は海外の写真を見ながら、
「えっ、そのベッドまで靴なの!?」
と思ったことがあります。
でも逆に外国の人から見ると、
「なんで家の中だけ裸足なの?」
と思われているかもしれません。
つまり、
私たちの「普通」は、
世界では「へぇ、そうなんだ。」くらいのものなんです。
食べ物にも文化がある
日本では、お茶碗を持って食べます。
でも海外では、
「器を持つのはマナー違反」
という国もあります。
ラーメンをズズッとすする音。
日本では「おいしそう!」ですが、
別の国では「ちょっと静かに食べようか」と思われることも。
逆に、日本人が驚く文化もあります。
「チップを払う」
「手で食べる」
「昼寝が文化」
「夕食は夜9時から」
最初は違和感があります。
でも、その国の歴史や気候を知ると、
「なるほど、それならそうなるか。」
と思えるから不思議です。
文化人類学は「正しい・間違い」を決める学問じゃない
ここが一番好きなところです。
文化人類学は、
「日本が正しい。」
とも言いません。
「海外が正しい。」
とも言いません。
そうではなく、
「どうしてそうなったの?」
を考えます。
この視点を持つだけで、
世界がぐっと面白くなるんです。
私が文化人類学に惹かれた理由
旅行が好きな人なら、一度は思ったことがあるはずです。
「なんでこの国は日本とこんなに違うんだろう?」
昔の私は、
「国民性なのかな?」
くらいにしか考えていませんでした。
でも文化人類学を知ると、
歴史や宗教、気候、食べ物、家族の形など、たくさんの理由が少しずつ重なって今の文化ができていることがわかります。
世界は偶然できたのではなく、それぞれの地域で長い時間をかけて育まれてきたんですね。
そう思うと、旅先の景色まで違って見えてきます。
世界を知ると、自分も見えてくる
文化人類学を学ぶようになって、一番変わったのは「世界の見方」よりも「自分の見方」でした。
今まで当たり前だと思っていたことも、
「それって日本では当たり前なだけかもしれない。」
と思えるようになったんです。
すると、不思議と人を否定することが少なくなりました。
「違う」ではなく、
「そういう考え方もあるんだ。」
そんなふうに思える瞬間が増えました。
これが、文化人類学のいちばん面白いところなのかもしれません。
まとめ
文化人類学は、難しい専門家だけの学問ではありません。
「なんで?」
を楽しむ学問です。
旅行が好きな人も。
歴史が好きな人も。
世界のニュースが気になる人も。
きっと、世界を見る景色が少し変わります。
そして気づくはずです。
世界を知ることは、自分の「当たり前」を知ること。
私はこのブログで、そんな「世界の当たり前」を一緒に旅していきたいと思っています。
次の記事では、世界の食文化や暮らし、歴史や文学などを文化人類学の視点から、できるだけわかりやすく紹介していきます。
難しい専門書ではなく、コーヒーでも飲みながら読めるような教養を、一緒に楽しんでいきましょう。