どうも。
旅するように、ゆるりと生きるけーたです。
汽笛を鳴らして、白い荒波を立てながらまっすぐに進む船を永遠に止まらないでほしいと思った。時間がこのまま止まってほしいとはこのことだ。
そう、ぼくらが乗る船の名は・・・
「ファンタジア号」
船内アナウンスでは、奥只見ダムができるまでの歴史をわかりやすく解説してくれています。
僕がこのブログで書いても、同じ内容を引用するだけになってしまうので、割愛させていただきますが、参考の文献や書籍はたくさん出版されているので、
一度、ご覧になることをオススメします。
中でも三島由紀夫の作品は別格です。
ダム設計技師の青年と人妻の出会いから破局までの愛の軌跡を描いた物語。
奥只見を題材に執筆された作品はたくさんある。
小説家をも引き込む、この湖を眺めていると僕等も吸い寄せられそうになる。
歴史とか、自然の景観だけではなく、それ以外にも何か大切な何かがありそうな気がする。目に映る景色は、数十年しか生きていない僕らでは言葉に表すことができないくらいに美しかった。
奥只見湖をこよなく愛した文豪「開高健」が執筆の最終段階に入り湖畔の銀山平にて仕上げに掛かっていたと言われている作品「夏の闇」。
執筆後も、たびたびこの湖を訪れて釣りや景色を満喫していたそうだ。
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そうそう、本当は水彩画の道具を持ってきて絵を描こうなんて洒落こんでいたわけですよ。ちゃんと、水彩絵の具や絵筆も買って準備万端だったんですが、
この景色を目の当たりにしたら、筆を持たずにカメラを持つべきだなと。
そして、この黒い瞳にしっかりと刻み込んでやろうと誓いました。
そしたらね、けーいち君はサングラスをかけるわけですよ。
ノープランの旅だけど、服装はちゃっかりキメちゃってるわけですよ。
どこに連れて行かれるかわからないから、トレッキング用の服装で来たと。
どこまで行っても、信頼されない僕が、そこにいた。
なーんて、遠くを眺めていると周遊コースはあっという間に終盤を迎えて、
もう少しで到着のお時間だ。
ゆらゆらと遊覧船に揺れる様は、まさに異世界への扉を開けた瞬間だった。
新しい何かをはじめよう。そんな気持ちにさせてくれた。