旅といえば、美しい景色や歴史的建造物、地元グルメを思い浮かべる方が多いかもしれません。ですが、近年注目されているのが 「インフラツーリズム」。ダムや橋、発電所や空港など、私たちの暮らしを支える“インフラ施設”を観光資源として楽しむ新しい旅のスタイルです。
「少しマニアックかな?」と思う方もいるかもしれませんが、実はインフラには旅人を惹きつける奥深い魅力があります。
インフラツーリズムとは?
インフラツーリズムとは、社会基盤を支える施設を観光対象とする旅のこと。
普段は意識せず利用している道路や港、鉄道、高速道路のサービスエリアまで、視点を変えれば立派な観光スポットになります。
特に人気が高いのは以下のジャンル:
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ダム:壮大な建築美と放水の迫力。水資源や防災の役割も学べる。
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橋やトンネル:建設技術の粋を集めた巨大建造物。夜景や車窓からの眺めも絶景。
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発電所:水力・風力・地熱など、再生可能エネルギーの最前線を体感できる。
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空港や港湾施設:世界とつながる玄関口。航空機や大型船のダイナミックな姿は迫力満点。
なぜ魅力的なのか?
インフラツーリズムには、一般的な観光とは違う特別な魅力があります。
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スケールの大きさに圧倒される
山間にそびえるダムや、海をまたぐ長大橋は、自然と人間の技術が融合した巨大アートのよう。写真好きにはたまらない被写体です。 -
学びの旅になる
施設見学を通じて、防災やエネルギー、交通の仕組みなど、社会の裏側を知ることができます。子ども連れの家族旅行にも人気があるのは、遊びと学びを同時に体験できるからです。 -
非日常感を味わえる
普段立ち入ることのできない内部見学ツアーは、探検気分が味わえます。巨大なタービンや制御室を目にすると、まるで映画の世界に入り込んだようなワクワク感があります。 -
地域の新しい魅力に出会える
有名観光地だけでなく、地方の町や山奥にあるインフラも多いため、地域活性化にもつながります。知らなかった土地を訪れるきっかけにもなるのです。
世界と日本のインフラツーリズム例
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日本の黒部ダム(富山県):観光放水の迫力は圧巻。アルペンルートとセットで楽しめる人気スポット。
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明石海峡大橋(兵庫県):世界最大級の吊り橋。ツアーでは橋の主塔に登り、絶景を堪能できます。
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アムステルダムの水管理施設(オランダ):海面より低い国を守る大規模堤防「デルタワークス」は世界遺産にも登録。
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パナマ運河(パナマ):巨大船が水位を変えながら通過する光景は圧巻で、工学的なロマンを感じられます。
まとめ:旅の幅を広げる新しい視点
インフラツーリズムは、単なる「施設見学」を超え、旅の可能性を広げてくれるスタイルです。
壮大なスケールの建造物に感動し、社会の仕組みに触れて学び、地域の新しい魅力を発見する。そんな体験は、旅をより豊かに、思い出深いものにしてくれます。
次の旅行では、観光名所だけでなく、ちょっと視点を変えて「インフラ」を目的地にしてみてはいかがでしょうか?
きっと、新しい感動と発見が待っています。