
「幸せになりたい。」
たぶん、この言葉を一度も思ったことがない人はいないでしょう。
ところが不思議なことに、私たちは毎日のように幸せを探しているのに、どこにあるのかは意外と知りません。
スーパーにはありませんでした。
コンビニにもありません。
ネット通販で「幸せ」と検索しても、それっぽい自己啓発本やアロマが出てくるくらいです。
……実は最初、「お金さえ増えれば幸せなんじゃない?」と思っていました。
もちろん生活は楽になります。
でも、お金持ちなのに悩んでいる人もいれば、それほど裕福ではなくても毎日笑っている人もいます。
この違いは何なのでしょう。
そこで今回は「幸福学」という少し面白い学問をのぞいてみましょう。
幸福学って何?
幸福学とは、その名の通り**「人はどうすると幸せを感じるのか」を科学的に研究する学問**です。
なんだか難しそうですが、
心理学
脳科学
経済学
文化人類学
など、いろいろな分野の知識を集めて、「幸せの正体」を探しています。
昔の人は哲学者が考えました。
今は研究者がデータでも調べています。
時代は変わりましたね。
幸せまでデータ化される時代です。
幸せを感じる人の共通点
幸福学の研究では、面白い共通点が見つかっています。
例えば、
・人とのつながりがある
・適度に体を動かしている
・感謝する習慣がある
・夢中になれる趣味がある
……。
余談ですが、この一覧を見ると少し安心します。
「毎日高級ホテルに泊まる」
とか
「フェラーリを所有する」
とは書いてありません。
もちろんあったら嬉しいでしょう。
でも、それだけでは長続きしないそうです。
人間はすぐ慣れてしまう生き物なんですね。
新しいスマートフォンを買ったときのワクワク感が、一週間後には普通になっているのと少し似ています。
幸福は「比較」で逃げていく
実は人間には少し困ったクセがあります。
つい比べてしまうことです。
SNSを開けば、
「海外旅行に行きました!」
「昇進しました!」
「今日は高級焼肉です!」
……。
すると、昨日まで普通に幸せだった自分が急に物足りなく感じます。
でも考えてみると少し不思議です。
昨日の自分は何も失っていません。
変わったのは、他人を見たことだけ。
幸福学では、この「比較」が幸福感を下げる大きな原因の一つだと考えられています。
世界を旅すると幸せの形が違って見える
文化人類学でも興味深いことが分かっています。
世界には「幸せ」の定義が一つではありません。
ある国では家族と食卓を囲む時間。
ある地域では村のみんなで助け合うこと。
また別の国では、自分らしく自由に生きること。
幸せには国籍がありません。
だからこそ、
「自分にとっての幸せは何だろう?」
と考えることが大切なのかもしれません。
幸せは「あとで」ではなく「今」の中にある
「仕事が落ち着いたら幸せ。」
「お金が貯まったら幸せ。」
「痩せたら幸せ。」
もちろん目標を持つことは素敵です。
でも、その”あとで”ばかり追いかけていると、今の幸せを見逃してしまいます。
朝のコーヒーがおいしかった。
夕焼けがきれいだった。
お気に入りの本に出会えた。
そんな小さな出来事も、立派な幸せです。
……そういえば、私は休日に猫が気持ちよさそうに昼寝している姿を見るだけで、少し幸せになります。
猫は幸福学を勉強しているのでしょうか。
たぶん違います。
でも、人間より幸せそうに見えるときがあります。
少し悔しいですね。
まとめ|幸せは探すものではなく、気づくもの
幸福学を学んで感じたのは、
幸せは特別なイベントだけで生まれるものではないということです。
人との会話。
好きな音楽。
散歩。
読書。
誰かへの「ありがとう」。
そんな小さな積み重ねが、人生全体の幸福感を少しずつ育てていきます。
もし今、「最近あまり幸せを感じないな」と思ったら、大きな何かを探す前に、今日あった小さな良いことを一つだけ思い出してみてください。
意外と幸せは、遠くではなく足元に落ちているのかもしれません。
ただ、人間はそれを見つけるのが少し下手なだけなのでしょう。