日本で生まれて、この島国から出たことがないまま一生を終えるのは嫌だ。
僕はいつからかそう思うようになりました。
僕が小さいころは、周囲で世界を視野に活動している人はいなかったしそんな野望を抱いている人もいませんでした。
気が付いたら僕の自我が目覚めて、誰が導いているのか手招きしていたのかわかりませんが、いつの間にか飛行機に乗っていました。
いつも地上から飛行機の飛ぶ姿に憧れていた僕にとって念願の飛行機搭乗でした。ですが、興奮も冷めやらぬうちに異国の地に到着していました。
最初にたどり着いた国は中国で大都市でもある上海です。
日本では「春夏秋冬」と季語を表しますが、古代中国の五行思想では「青朱白黒」と色で表現します。面白いですよね。
例えば秋なら「白」となります。
これは秋の風を「色なき風」と呼ぶので白と言われているのだろうと思っていたのですが色々と調べてみると、中秋の名月から来ているそうです。確かにこの時期の月は白く見えますよね。
陰陽五行説も調べていくと面白いのですが、キリがありません。
そんな中国で旅をしていたら、日本語が話せる韓国人留学生と出逢いました。
そこで、韓国語をいくつか教わったのですが僕が一番印象に残っている言葉は「맛있다(マシッタ)」です。
韓国語を勉強されている方はもちろんわかりますよね。
正解は「美味しい」ですね。
僕は絶対「しまった」だと思っていましたので、「間違えた」って意味かなと思っていました。ですが、このように勘違いから覚えた単語は脳の記憶に定着しやすいようです。
言葉だけでなく人生においてもそうですが、遠回りしたからこそ見えてくる別のモノがあります。それに気付けたとき遠回りな人生も無駄ではなかったのだなと感じるはずです。
きっと、今自分が何をしていいのかわからなくてもどかしい気持ちの人も少し立ち止まって遠回りして別の発見をしてみることも選択のひとつではないでしょうか。