目指すは断食山
ラマゲストハウスのオーナー「ラマ」さんと出逢った僕は、バイク二人乗りで断食山(前正覚山)をひた走る。
アスファルトでもなく、コンクリートでもなく砂地の道を進み続ける。インドでは主要な道路でなければ、舗装されていない。
ラマさんは運転が上手いのでデコボコになっているところではスピードを緩め、牛の糞は軽やかに避けて行く。確信の無い安心感が湧いてくる。
途中、行き止まりかって思うほどに広がる広大な砂地。あくまでも砂漠ではない。
雨期になると川が流れて通行できなくなるが、乾季は写真のようにカラカラになり、素敵なショートカットが完成する。
ラマ「よし、行くぞ!!」
勢いをつけて砂地を走るが、二人分の体重にバイクが耐えられず車輪が前へ進まない。マリオカートのキノコも生えてないし、スーパースターも降ってこない。
ラマ「ちょっと降りて、歩いてくれるかい?」
まぁ、ウォーキングは僕の特技なので全然苦ではなかったが、この川は結局ほとんど歩いて渡った。
断食山
ラマさんは断食山って呼んでたけど、本当の名前は前正覚山なんですね。
この真っ暗な防空壕のような小さい洞窟で、仏陀は6年間何も食べずに修行を行いました。僕は10分居るのが限界でしたね。。。
ダメな男です。。。。
ですが、6年間修業をしたブッダもここでは悟りが開けませんでした。
「極端な禁欲主義は悟りに通じない」
こう悟ったんですね。
うん、人生あきらめが大事。6年間なんて、時間がもったいないっていう人もいるかもしれないが、何事も続けることが大事。
きっとブッダが5年で諦めていたら、次の場所へ足を運んでいなかったかもしれない。
骨と皮だけになったブッダ。
下山後、村娘からお粥を恵んでもらいました。そう、彼女の名前が「スジャータ」なんですね~。
トトロの木
お粥で腹を満たしたブッダは、トトロの木の下で瞑想を続けて悟りを開きます。
え、なんでジブリ!?
って見に来た日本人全員が驚いてきたことだろう。
正式名称はインド人でさえわからないという。
日本の女優がトトロの木って呼んでから、インドでは当たり前のようにトットロツリーと呼ばれているそうです。
僕の個人的な意見ですが、トトロに出てきそうなガジュマルの木とは、ちょっと違うような気がしました。
ブッダの名言より。
今の時代と何も変わってはいない。
世界はどこも、とどまってはいない。すべての方角も揺れ動いている。
私は、安住の地を求め探したが、どこにもなかった。
すべて、死や苦しみにとりつかれている所ばかりだった。
殺そうとしている人々を見よ。武器をとって打とうとしたことから恐怖が起こった。すべてのものは、燃えている。欲望と怒りと愚かさによって